特集 個別ケアを見直し/見通す
自らの主体形成を促した学習を通して—多摩保健活動研究会の活動を追う
患者の気持ちに注目したアルコール依存症者に対する援助活動の検討—患者の自立を促す援助をめざして
小西 美代子
1
,
石川 敦子
2
,
北村 通子
3
,
真仁田 紀代子
4
,
衛藤 幹子
5
1武蔵調布保健所
2五日市保健所
3三鷹保健所
4町田市役所
5伊藤病院・PHC研究会
pp.756-765
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207051
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はじめに
多摩地区保健活動研究会は3年目の研究活動にはいった。今回は地理的条件を考慮して,2つのグループに分かれた。当グループのメンバー構成は,保健所3名,市役所1名に,PHC研究会1名が調整役として加わった。
当研究の指導者から研究素材として「個別的ケアを取り上げては」との助言があった。私たちにとって最も身近かな個別的ケアを素材にすれば,検討過程で乗り越えなければならない発想の転換も比較的容易にでき,その時に生ずる気づきもより深く大きいにちがいない。しかもそのようにして体験したことは,活動の基本として他の保健活動にも広く応用できるのではないかと考えた。そこでメンバーの1人が56年6月から係わっている「アルコール依存症者への援助活動」を素材として取り上げることにした。
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