特集 老人脳卒中患者の社会復帰に向けて
患者の自立と家族の受け入れ態勢調整への援助
片山 恵美子
1
1倉敷中央病院内科病棟
pp.518-522
発行日 1986年5月1日
Published Date 1986/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921404
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はじめに
我々の病棟は内科脳卒中専門病棟として5年前に開設され,退院患者は延べ660人を数える.疾病の特性から,高齢者が多く,心身の機能障害を残し,長期の入院となる例が多い.早期から機能回復訓練を行ない残存機能を最大に活用し,全身的にも安定した状態で社会復帰できるように,医師,看護婦,MSW,臨床心理士,PT,OTが一体となり,患者及び家族に専門的立場から援助をしている.
一方,長期の入院は家族にとっても負担が大きく,家族の生活形態も変化してしまう.患者がゴールに到達できた時点で家庭療養に移行することが望ましいのであるが,各々の家庭は異なった複雑な問題を抱えている.
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