発言席
中学生のほのかな恋のように
茶川 治樹
1
1山口県萩市見島診療所
pp.89
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206952
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私は自治医大を卒業後5年間病院に勤務し,その後1年間山口県美禰保健所に勤務して,1昨年6月萩市見島診療所に赴任しました。その間さまざまな形で保健婦さんとかかわってきましたが,現在離島の診療所に勤務していますので,地域で働く医者の立場から保健婦さんに期待することを述べさせてもらいます。
見島は萩から北西へ47km離れた日本海に位置する周囲17kmの小さな島です。人口約2,000人のこの島に医者は1人だけです。厚生省が目標としている人口10万人対の医師数150人からいえば,見島には3人の医者が必要ということになります。また本土まで船で2時間かかるため,よほどの事がない限り島を出て医者にかかることはありません。そのため外来患者が多く,高血圧や糖尿病などの患者に対して,外来の短い時間内に十分な生活及び食事指導を行なうことが困難な状況です。そこで私はその指導を保健婦さんにお願いしようと考えました。萩保健所や萩市の保健婦さんが年に数回見島に来られるので,その機会を利用して通院中の患者を指導してもらおうというわけです。このことを保健婦さんにお話したところ快く引き受けて下さり,次回来島時にまず高血圧教室を開催することになりました。
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