Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「真白の恋」—軽度知的障害者の恋が問うもの
二通 諭
1
1札幌学院大学人文学部人間科学科
pp.575
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201346
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「真白の恋」(監督/坂本欣弘)が,自主上映を展開している映画愛好家らの目にとまっている.筆者の住む札幌でも,本年6月には1日限りの上映会がある.
富山で家族と暮らしている渋谷真白には,軽度の知的障害がある.日常生活に必要なソーシャル・スキルを身につけており,初対面の人への挨拶も型通りにできる.パッと見には障害を感じさせない.時に「かわいいのに(知的障害があるのは)もったいない」といわれることもあり,これには,実兄・レンが「別にもったいないことはないだろ」と反発.きょうだいゆえの複雑な心情が垣間見える.
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