北東西南
—呆け老人をかかえる家族の悩みを解消したい—"呆け老人をかかえる家族の会の活動"
西村
1
1本誌
pp.338
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206245
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やや旧聞に属するが,去る1月20日,京都市左京区の芝蘭会館で"第8回呆け老人をかかえる家族の集い"が開かれ,合わせて"家族の会"結成総会がもたれた。当日,大きな呼びかけを行ったわけでもないのに,地元京都や大阪,兵庫,遠くは岐阜や神奈川から40家族,その他保健婦,ケースーワーカー,老人ホーム指導員,ボランティア等合わせて80名にのぼる人々の参加があり,この問題に対するニーズの高きが示された。
"家族の会"結成に至る前段階として,京都新聞社会福祉事業団が,医師や看護婦,ケースーワーカー,弁護士,ボランティア等の参加を得て"高齢者なんでも相談"を開催しており,そこに持ち込まれる相談の内容があまりにも深刻であり,かつ寝たきり老人には一定のサービス体制が敷かれはじめているが,呆け老人に対しては何等の社会的制度もなされておらず,家族は全くの孤立無援の中でもがき苦しんでいる実態が明らかになってきていた。
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