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今,「呆け」介護家族の静かな叫びを聴け—「呆け老人をかかえる家族の会」結成10周年
本誌編集室
pp.742-747
発行日 1990年8月1日
Published Date 1990/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900182
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痴呆性老人に苦慮する家族たちを支えてきた自助組織「呆け老人をかかえる家族の会」(3月31日現在27支部,会員1625名)がこの1月に結成10周年を迎え,5月19,20日両日,10年の歩みを振り返り,来る10年を展望する記念行事を京都で開催した.今月はそれと併せ,千葉市稲毛で痴呆性老人のデイケアに取り組むボランティア組織「稲毛ホワイエ」の活動を紹介したい.
19日午後に行なわれた総会では,全国から参集した約80名の会員が,'89活動のまとめと '90の方針を確認した.席上,高見全国役員代表は10年の成果を「家族にぼけと闘い,介護する勇気を与え」「ぼけという問題を世間に広く知らしめ,一般化した」と評価,今後も会の拡張を通じ,社会的影響力の強化を図る一方,「あくまで家族による家族のための会であり続ける」と“草の根運動”として展開していくことを強調した.
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