グラフ
人間の送り火をともす運動として—〈京都・呆け老人をかかえる家族の会〉の活動から
本誌編集室
pp.852-857
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922778
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‘呆け老人をかかえる家族の会’(代表・高見国生)は昨年1月,京都西陣地区で住民とともにユニークな地域医療を進めている堀川病院の医師らが,呆け老人をかかえて困り果てている家族に呼びかけ,ボランティア,ケースワーカー,保健婦らも参加して生まれた.発足以来全国的に大きな反響を巻き起こし,この1年半の間に各地(17都府県)に次々と‘家族の会’が結成され,会員も90人から延べ約1200人に達し,家族の自主的な運動として広がりつつある.
老人医療・看護の専門家や地域の住民も参加して,さまざまな研修会や経験交流の場が定期的にもたれ,また各地の地域性に根ざした独自の活動も始められている.例えば京都・大阪・愛知・千葉につづいて愛媛・広島でも,日常的な相談の窓口として‘呆け110番’が開設され,とくに京都では‘家族の会’会員やボランティアによる訪問介護,託老所活動,電話による‘声の訪問’などの先進的な試みが地道につづけられている
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