活動報告
鹿児島県隼人保健所管内の低体重児追跡訪問による考察(第1報)
横山 芙美子
1
,
保健婦一同
1鹿児島県隼人保健所
pp.58-61
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205562
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1.はじめに
生下時体重が2,500g以下の低体重児(未熟児)は,正常児に比べて生理的に種々の欠陥があり,疾病にもかかり易いことが認められている。我が国の統計では全新生児死亡の約60%を未熟児が占め,新生児期の死亡率は正常児のおよそ10倍であり,死亡率は体重が少ないほど高い。乳幼児期の死亡率も正常児よりはるかに高く,心身障害児への移行も多いので,生後,速やかで適切な処置が必要である。
当管内は,1市7町あり,昭和47年から栗野町を担当し,低体重児の出生率が管内7.0%に対して当町は11.8%の高率であることに気づいたので,何か問題があるのではと追究してみたところ,昭和45年1月〜48年12月までの管内における過去4年間の統計によれば,福山町,横川町にも同様の傾向がみられた。そこでこの3地区を抽出し,この4年間における出生数82名に対し,死亡7名,転出10名を除いた65名について訪問調査を行なった。
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