書評
神戸 照雄 著—糖尿病の食事療法—処方箋から献立まで
市石 キクノ
1
1富士銀行健康管理センター
pp.114
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205437
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糖尿病と診断され,「あなたは1日のカロリーをこれだけにしなさい。」と指示された場合,入院患者ならさておき,一般家庭で食事療法を行なう患者にとって,それを実践するにはそれ相応の努力と家族の協力を要するものと思われる。現在,糖尿病の食事療法に関する書籍は種々出版されているが,食事療法に欠くことのできない"食品交換表"と,これほど密に関連して著わされているものを手にしたのは初めてである。質問形式で述べられた内容は,読者が考えながら自分のものとしていくことのできる大変ユニークな著法だと思われる。医師・栄養士や保健婦などの指導に当たる者はもちろん,一般患者にとっても読みやすい,理解しやすいものとなっている。
Iの項では各種の食品がとり上げられ,分類および単位について,かなり詳細に述べられてあるが,いわゆる間食としてとられる食品やアルコールその他の嗜好飲料についても項目があればいっそう良かったと思う。果物類については詳しく述べられてあるのだが……。
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