特集 精神障害者の家族理解のために
話し合い
家族が保健婦に期待するもの
東京あけぼの会
pp.27-35
発行日 1971年5月10日
Published Date 1971/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204915
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司会(本誌) 患者をできるだけ在宅のままで治そうと全力をあげておられ,またそのために家族の手で小坂診療所建設までもってこられた東京あけぼの会のみなさんが患者さんとのとり組みの経験や日ごろ保健婦さん方に感じておられる"もの足りなさ"や率直なご意見をおっしゃって下さいますので今日は交流の場にしたいと思います。よろしくおねがいします。
S 私たちは前から,"あけぼの"の会報にも保健婦さんの役割を非常に重視して,保健婦さんに手伝ってもらいましょうということはいつも書いているわけだし,いつも念頭にはあったんです。先生も,新しい家族の方たちに相談に行くなら保健婦さんのところへ行きなさいといつも教えていました。だけど現実には,私たちの住んでいる町の,地域の保健所に行って,相談するという気持にならなかった。というのは初めからなげてかかっていたんではないですけれども,それだけの余裕もなくて行かなかった。事業=精神医療の新しい道を切り開いていくという仕事は,結局われわれだけではとてもやり切れないし,現実にも手伝ってほしい。またそういう仕事も一緒にチームをとってやっていかなければいけないし,そういう意味では,考えていたのです。
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