連載 保健所長のひとりごと
保健婦活動への期待
水腰 久美子
1
1石川県小松保健所
pp.240-241
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900665
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卒業したての若い頃に3年間保健所に勤務した後,15年余を精神科臨床医として過ごし,40代後半になってまた保健所に戻りました。地域精神保健活動をやりたいという熱い思いは医師になる前から持ち続けていたので,第一線現場での活動に期待をもって石川県の保健所へ再就職しました。
年度途中だったために津幡保健所での最初の9か月は次長という気楽な立場でした。暇のある時期を有効に利用しない手はないと考えて,面接・訪問・デイケアなどを保健婦と一緒に参加するように努め,地域精神保健活動についての基本的なコンセンサスをつくるようにしました。かなり強引な教育的手法を使いましたので,保健婦たちは大変だったと思いますが,8か所の保健所を回る精神保健実状調査も含めて頑張って消化してくれました。精神障害者の社会復帰活動を促進するためには当面家族会の活性化を図るべきだと考え,日曜日に会を設定するなどの試みもしました。
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