特集 民間療法と保健指導
郷土住民の知恵を生かす—「こくほ保健婦だより」民間療法特集に寄せて
中野 博司
1
1前静岡県国民健康保険課
pp.26-27
発行日 1969年6月10日
Published Date 1969/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204443
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静岡県国民健康保険保健婦会では,会誌「こくほ保健婦だより」に民間療法を特集号として編集しました。今回保健婦雑誌の特集に組み入れられた機会に,改めて郷土の民間療法しゅう集の主旨などを記して参考に供したいと思います。
現代の医学と薬学は急速の進歩発達をとげていることは誰も否定するわけにはまいりません。不治のやまいとしていた結核も今ではあまり問題にされず,疫病も実に少くなりました。乳幼児の死亡も激減しました,日本人の生命はどこまでも延びつづけているように思えます。しかしはんらんする薬と病院や医者の繁盛をみますと,病気は減らないどころか逆に増加しているようにもみえます。国民健東保険の医療費も受診率も増えこそすれ一向に減少する傾向がありません。それは一体どう解釈したらよいかと素朴に考えることがあります。
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