統計からみた子どもの事故—死因を中心として

　今まで元気に遊んでいた子どもが，一瞬のうちに事故によって幼い命をおとす。また，たとえ一命をとりとめたとしても，一生拭いきれない身体障害を残すケースも多い。子どもの事故はこんないたましいものであり，小児伝染病が激減した今日，子どもを事故から守るのは，われわれすべておとな達の義務であろう。わが国の子どもの事故死がどんな様相を示すものであろうか。以下に人口動態統計を主として述べたいと思う。