特集 保健所保健婦
職場づくり—4つの課題
その1
婦長とスタッフの間
松井 凞夫
1
1東京・杉並西保健所
pp.97-100
発行日 1963年3月10日
Published Date 1963/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202790
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まえがき
考えてみると,職場の8時間の生活は,私たちの人生の大半を占めているといえます.24時間のうち,8時間を睡眠時間として除き,さらにこの勤務時間とその外に通勤時間や準備の時間を差引くと,残りの私的の時間はほんとにいくらもないことになります.最近はこの残った短いレジャータイムを,如何に愉快に過ごすかということに,浮身をやつすのが流行のようですが,それより前にまず,この人生の大半の時間を費す職場において,気持よく暮らせるように工夫するのが本筋ではないでしょうか.
職場における人間関係がうまく行かない時には,勤務は不愉快で苦痛に満ち,疲労は蓄積して,とても少時間のレジャーで取り返すことなどできるものではありません.私たちは皆自分の職場が平和で朗かで,とげとげしい気分がないよう,しかし一方沈滞しない,張り切った空気に満ち,同時に前進向上の気構えに富む雰囲気につつまれるよう,努力しなければなりません.
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