インタビュー
看護心理研究会に学ぶ人との関係の中で自分をも変えて行くこと—東京都庁衛生局看護課長林タネさん
所沢 綾子
pp.62-63
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911887
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昨年の11月,日本応用心理学会の第4回大会が,東京世田谷の農大で開催された。この学会のプログラムを見て,私たちは思わずおどろきの目をみはった。第1会場の研究発表はナースによって占められていた。「病院内における看護相談」「看護相談における看護婦の養成と資質」「保健所における看護相談の内容」「看護関係の種類とあり方」「面接の技術,継続訪問における面接」こうした演題がずらりと並び,発表はもちろん現場のナース。「看護研究学会」以外の学会でこれだけの演題がとり上げられたことは,じつに注目に価することである。そして研究討議の中にも「看護相談」のテーマがとり上げられて,病院関係者や心理学者とともに,多勢のナースが発言して,「看護相談」とは何か,今後の方向づけをどうしたらよいかなどの問題が検討されたのであった。
研究発表も,討議の内容もおよそ看護を深めようとする人々にとっては興味深いものであった。にもかかわらず,出席者はほとんど「看護心理研究会」のメンバーであり,参加人員もわずか30人あまりであったことは,たいへん残念に思われた。今後は,このような学会に看護問題がとり上げられていることを大勢の看護関係者に知ってもらい,みんなでこうした研究をのばしていきたいものである。
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