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母子関係3つのカンファレンス
pp.55-56
発行日 1960年2月10日
Published Date 1960/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202032
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1959年の終りも近い10月から11月にかけて,母子に関する3つのカンファレンスが東京に於て開かれた.母子衛生大会,母性衛生学会,家族計画普及大会の3つである.
母子衛生大会は,今年で3年目を迎えて,いよいよの盛会ぶりで,会場の中野公会堂は3日間とも満員の状態であつた.この3日目(10月28日)の午後からは同じ会場で母性衛生学会の発会式が行われることになつており,そのためか母子衛生大会も昨年よりは「母」についての問題が中心になつた.母性衛生学会は,日本の母性死亡が諸外国に比して多いことなどから,それを究明し打開する目的のために計画されたものであるが,母性問題は単に産婦人科,及び公衆衛生関係者だけでは解決されるものではなく,なんと言つてもまだ低い母性そのものの座に対する一般の人々の考え方を変える方向にまで持つていかなければならない問題であろう.多くの人々に働きかけ,協力しで日本の母性衛生向上の方向に持つていきたいものである.
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