特集 国民健康保険と保健婦
国保と村つくり
渡部 彌一郎
pp.11-15
発行日 1958年12月10日
Published Date 1958/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201769
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
合併町村に共通のなやみは,何としても.地域的感情に禍されるのが多い,わが佐田村は昭和31年簸川郡窪田村と,飯石郡須佐村との郡境を越えての合併であつた.地域が相接壤してはいたものの,郡が異り夫々の行き方であつたため,平素に於ける公的交渉は殆どなく,然も内容的にも異つたもの同志の対等合併であつたので,誰もが心配したことは,前車の轍をふまないようにということであつた.
新村施設として第1に取り上げられたのは役場新庁舎の建築であつたが,その位置については,地域的感情や,一方的要望を排し,夫々旧村の中心地から最も遠いとおもわれる,所謂社会的通念より見ての適地,出雲須佐駅附近に定めたのはよかつたとおもう,そのためには支所も連絡所も設けなかった,それもよかつたとおもう.
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.