特集 国民健康保険と保健婦
長島村の国保事業と保健婦の活動
横井 智
pp.33-38
発行日 1958年12月10日
Published Date 1958/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201776
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1)はじめに
夕食後,大家さんのテレビを見ていたら秋場所受賞力士の座談会でお相撲さん達があの大きな身体に似合ず殆んど,それらしき声を出さないで,ただ笑つたり,うなづいたり等の表情の変化だけで,司会のアナウンサーのおしやべりに終始したのを眺めながら封建色の強い力士界のことを考えている中に,私の周囲の人々も亦,公的な場所では余り物云わぬことを考え農村の封建性に想いをうつしていました.
4年続きの大豊作と新聞,ラジオの報道を裏付ける様に私の村でも田圃には黄金の波を打ち林檎の赤さが陽に映えて農家の人々の顔も自然にほころびる…….けれどもその喜びの陰には想像以上にはげしい労働とその労働のために多くの犠牲がはらわれたことを考えない訳には行かない.
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