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ハイライト
O
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P
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T
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X
pp.48
発行日 1958年11月10日
Published Date 1958/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201760
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磁気バンドの話
近頃たくさんの特に老年の人々が腕を,極端なのは足首や首に金属性のバンドをまいているのを見られた方が多いと思う.あれは一種の磁石であり,手首などを弱い磁場の中においてその磁場の中を血液が始終通過している事になる.能書によると,これが高血圧を防いだり,治したりするという,たしかに,磁気と生体とは相当な関係があるらしく,電解工場や電気炉工場のような,かなり強い磁気の作用している所で働いている人は,健康体が多く,高血圧が少いという.また,ねずみに大量のレントゲン線で障害を起して,一方を磁場の中で,他方をその他の場所で飼うと,磁場の中のものの方が発育がいいという実験がある.その作用機序は未だわかつていないが,血中のカルシウム,カリウム,或はナトリウム等の塩分が磁気の影響を受けてイオン化し,これが何かの生理的意義をもつているという人々もある.昔から電気と磁気とは夫婦のように互に密接な関係がある事が分つており,生体の電気現象或は電気の生体に及ぼす影響はよくしらべられているのに,磁気の方は殆んど関心がもたれてい寒いのは不思議なことである.
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