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ハイライト
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T
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X
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pp.40
発行日 1958年10月10日
Published Date 1958/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201742
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形成外科
美容整形という名前はよく耳にし又眼に見るが形成外科という名前はまだ我々にはなじみがうすい.徒来の整形外科は,主に骨・関節の先天的・後天的な形態の異常を扱つていたが,戦争によつて顔面損傷等,人の身体の外表の治療が問題になってくると,単に一つの科の専門医だけでの治療ではむずかしくなり,整形外科,皮膚科,耳鼻科,眼科,口腔外科等の医師の協力が必要となつて来る.こうして,生まれてきたのがこの形成外科である.そして皮膚移植法の進歩,ケロイドに対するステロイドホルモンの役割の解明,人工樹脂の発達等は,この形成外科の進歩に大いに貢献している.
しかしながら若い女性の美しくなろうとする願望を利用して形成外科すなわち美容外科と簡単に割切つて,隆鼻術,重瞼術,豊頬術,乳房の形成術等が巷間で大いに行われているのは,形成外科の発展の為には決して好ましくない.美という言葉の定義はさておき,すでに自然につくられた正常のものを,人間の手によつて変えるということは,心あるもののすべきことではないように思われ,M教授も神に抗して美を作り得る自信がないと言われている.
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