特集 慢性疾患—明日の公衆衛生のために
胃・十二指腸潰瘍
中谷 隼男
1
1田園調布中央病院外科
pp.72-78
発行日 1956年5月10日
Published Date 1956/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201176
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胃潰瘍も十二指腸潰瘍も本質的には同一の疾患である.その生活指導に当つては矢張り潰瘍症についての概念を一応もつていなくてはならない.原因についての智識も必要であり,胃のあたりの疾患が皆潰瘍症でもないから他のものとの鑑別について常識的のことは知つていなくてはならない.又それに対する処置も病症の程度,時期によつて異るのであつて食餌療法一本鎗,或いは重曹,ノルモザレの一つ覚えでも困る.或る場合には手術が絶体必要であることもあり,又手術した方が本人は勿論家族にとつて得な場合もある訳であるが,その辺を充分使い分けて相談にのつてやらなくてはならない.それ等の点について成る可く常識的に述べ度い.
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