連載 立川らく朝のヘルシートークウラ噺・18
嫁選び
立川 らく朝
1,2
1表参道福澤クリニック
2メディカルサポート研究所
pp.574-575
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100112
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何年か前のこと、ある用事があって大学病院のベンチに座って人を待っていると、目の前に高校生の女の子が座り、おもむろに鞄の中から特大のサンドイッチを取り出してぱくつきはじめた。その食いっぷりのいいこと。あっという間に食べ終わると、鞄の中からもう一つ、違う種類のサンドイッチを出した。これもまたでかい。体格もごく普通の女の子だったが、それでも瞬く間に平らげた。「おうおう、よく食うわい」と感心しながらほとんどみとれていたら、またもやもう一つ、特大のパンを鞄から出すではないか。これには驚いたね。「まだ食べる気かい」と呆れる私の目の前で、それを平気な顔で完食したのだ。みていてすっごく気持ち良かったね。スカっとした。
しかし最近の若い女性は食べないね。昼休みのコンビニでOLたちの買い物を覗き見すると、べつに覗かなくてもレジに一緒に並んでりゃ昼のメニューぐらいはわかるってもんだが、これでも食事かと思うようなお粗末な内容と量だ。これで腹が満ちるのかと思う以前に、食事を楽しむという基本的な欲求が欠如しているのではないかと心配にさえなる。女性用の雑誌を見れば痩せることばっかり特集してるし、モデルもシャモの生まれ変わりみたいな女性ばかりで、あんな姿を美の標準にしているのかと思うと、「どうかしてんじゃないの」と思ってしまう。
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