婦人ジャーナル
「嫁と姑」ほか
山主 敏子
pp.57
発行日 1970年6月1日
Published Date 1970/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203943
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核家族の生活様式が普及して,このごろは嫁と姑の問題も解消したかというと,どうも浜の真砂はつきるともで,いつの時代になってもなくならないのがこの女同士の争いであるらしい。世代のちがいによる断絶に加え,おたがいにひとりの男性をめぐって親子関係とはなっているものの,根は他人であることが嫁と姑のいさかいを永遠につづく問題などといわせることになるのだろうか。
婦人倶楽部の4月号が,"妻と母の間で悩む夫の告白"という形で,この対立を取り上げている。女の争いは,男のけんかのように派手ではないが陰にこもった心理戦で,間に立った夫は蒸発したいほどに神経をすりへらすという。かげ口が第三者を通して耳にはいってくると,数倍に拡大された影響力を持つ。むしろ面と向かってポンポンやりあうほうが,あとがカラッとしている,とアンケートは答えている。
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