特集 非言語的コミュニケーション—言葉が使えない患者とのコミュニケーション
人と人とは必ず通じ合える—耳を目にかえ,心のキャンバスにデッサンを
江副 信子
1
1北祐会神経内科病院
pp.1232-1235
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923049
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はじめに
以前,脳外科病棟で多くの遷延性意識障害患者さんとの出会いの体験を持つことができました.彼らは何を考えているのか,ケアをどんな思いで受け止めているのか,確かめる術もなく,すべてが‘何々ではないだろうか’と仮説の中での動きとなり,戸惑う日々であり,一方では患者さんとの多くの語らいの場を重ねた歩みでもあったと思います.
現在,神経難病を主なる治療対象としている当病院で,再び言語的手段の機能を障害・喪失した人々(文中,彼らと表現する)とのかかわりを体験しています.彼らからいただいた糧の数々を思いのままに書いてみます.
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