喫煙の生理・衛生学・13
喫煙と女性[4]—児への後遺影響
浅野 牧茂
1
1国立公衆衛生院生理衛生学部
pp.933-936
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922849
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妊娠中の喫煙と先天異常発生との関係
妊娠中の母親の喫煙習慣が出生後の全生涯あるいは長年にわたって,児の身体面・精神神経機能面での影響を残す恐れのあることが知られている.
先天異常発生は,その頻度は小さいとはいえ児の担う不幸は大きく,喫煙習慣との関連を無視することはできない.たばこ煙中物質の変異原性に関する研究が著しい進展を示している現在,疫学的研究成績が母体の喫煙と先天異常発生との間に必ずしも因果関係を証明しているとはいえないにしても,問題の重要性が減ずることにはならないのである.1)
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