特集 看護情報は生かされているか
事例から見た看護が生かす患者情報
中村 めぐみ
1,2
1聖路加看護大学大学院
2聖路加国際病院内科病棟
pp.655-660
発行日 1989年7月1日
Published Date 1989/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922311
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慢性疾患の増加と高齢化社会の到来に伴って,要求される医療の質が「キュアからケアへ」と変化し,その中で看護の目指すもの,看護が担う役割があらためて見直されている.様々な在宅医療や在宅介護などを始めとする,新しい医療制度において看護が果たす役割は高まり,これまでの医学中心の医療とは異なった医療が求められる時代になってきている.
無論それは,看護の独自性を強調するあまり,「医学」から無理やり切り離そうとかいうのではもちろんない.看護も医学も,対象としているのは同じ患者であるからだ.ただ,医療を患者中心にとらえるのならば,患者のゴールは1つであるに違いなく,そのゴールに患者が少しでも早く安全に安楽に到達できるよう,各種の医療従事者は協力し合って,各々能力を発揮すべきであろう.
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