特集 医療者と患者のパートナーシップ
患者として学んだことを療養指導に生かす
木村 厚子
1
1南昌江内科クリニック
pp.492-493
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100301
- 有料閲覧
- 文献概要
国民病となった糖尿病
現代は情報化社会であり,私たちのまわりには糖尿病や医療についての情報があふれんばかりです。当然,人々の健康志向は強くなり,健康ブームと言われるほどに高まっています。体に良いといわれる物も数多く販売され,自然食品などへの関心も高まり,スポーツジムなどの利用者も増えています。私が糖尿病を発症した頃は散歩する人も少なく,“歩く”ことに気恥ずかしさを感じたものですが,今では男女を問わず多くの人が街をウォーキングする姿をみかけるようになりました。
このような社会的風潮にもかかわらず,糖尿病患者は年々増え続け,2010年には1080万人になると予想されています。しかも憂慮すべきことに,近年小児・若年者の2型糖尿病患者が増加しているのです。いまや,糖尿病は国民病となり社会問題化しています。このような状況の中で,私たち医療スタッフは何を求められ,何をしなければならないのでしょうか。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.