連載 こんな時のカウンセリング・3
告げるべきか,黙しているべきか[2]—告知に伴うプラスとマイナスの評価
白井 幸子
1
1国立療養所多磨全生園
pp.608-611
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922299
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白井先生のカウンセリング
前回の「会話記録」を振り返って
告げるべきか,黙しているべきか——病名告知の是非は,日本の医療現場で今も議論の続いている難しい問題ですが,「会話記録」の印象から私は,太田さんの場合,告知によって生ずるプラスの面が,マイナスの面を上回るケースではなかったかと考えました.
病名告知の問題は,患者さんの性格,環境,年齢,信仰の有無,病気の進行状態,家庭のサポート,告知後の医療スタッフの援助が期待できるかなど,患者と家族を囲む様々な要素を考慮して決められるべきものと思います.
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