特集 ナースの生活—看護婦宿舎と勤務体制
《座談会》宿舎生活プラスとマイナス
早坂 泰次郎
1
,
森田 昌子
2
,
井田 勝子
3
,
吉川 シゲ
4
,
宮尾 三代子
5
1立教大学
2国立がんセンター
3都立大久保病院
4東京逓信病院
5東京大学医学部付属病院
pp.42-49
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912436
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宿舎はダンゼン個室で
司会(早坂) テーマは寄宿舎ということですが,結局は看護婦の生活という意味で取り上げられたと思うんです。必ずしも狭い寮に限らなくても生活全体にわたって話し合っていただきたいと思います。森田さんどうでしょう。
森田 私は今1人で寮の中に住んでおりますけれども,寮の方針としては,寮であってもそれが寮という感じではなくて,個人々々が住んでいるアパートのような感じ。そういう寮を作ったわけなんです。現在看護婦が150名くらいで寮には130名ほどおります。約87名が個室,残りが2人部屋です。それはほんとに若い今年入ったくらいの人たちです。全部個室にしたかったのですが国立でございますし,予算の関係もございまして。ここへくる前に若い人たち,個室にいる人,2人部屋にいる人に意見を聞いたところ,総体的に個室がいい。2人の部屋の,いい点は話相手があってあるときは楽しい。病気をしたときに同室の者という責任感があって,見てもらうし児てあげられる。それから経済的,自炊をするにしても,2人で買ってやればいい,カーテンを2人で買えば豪華なものができるという点など。あとは1人部屋がいいというんです。2人部屋がどうして悪いか,やはりどんな仲のいい者同志でも意見が合わないことがあるし,勉強ができない。また自分のやりたいことも気がねしなきゃならない。
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