連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 マイナス改定
石田 昌宏
1
1日本看護連盟
pp.132
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100624
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平成15年度の国家予算案がまとまった。注目の介護報酬は物価下落などを反映して来年4月の改定により2.3%のマイナスとなる。先日の診療報酬改定もやはりマイナス改定であったし,報酬単価は上がっていくという神話は,ここでも崩れ去った。
もちろん,マイナス改定が事業所の経営悪化に直結するわけではない。来年度国家予算における社会保障給付費は,総枠で18兆9796億円。高齢化進行の影響で9100億円の自然増が見込まれた。一般歳出の主要項目が軒並み削られる中では,突出した伸びである。つまり,報酬単価がマイナスになっても,高齢化が進むので,トータルでプラスになるという見積もりである。施設サービスでは定員数が決まっているので利用者増は困難だが,在宅サービスは利用者増を見込めるため,改定がマイナスでも,即経営難になるとはいえない。
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