特集 今日の耳鼻咽喉科
日常診療に必要な知識
全身管理
救急医療とその態勢
川嶋 望
1
1国立長崎中央病院救命救急センター
pp.923-927
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208992
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I.はじめに
地域医療にたずさわつている以上,自らが治療中の患者やかかりつけの患者家族はいうに及ばず,自分の専門診療科領域を越えた救急患者が来院するかも知れない。こうして搬入された救急患者の中には,患者が苦悩し,家族が慌てるほどに重症でないものもあれば,詳細な問診はもちろん,血圧測定以前に付添人を押し退けてでも心肺蘇生や気道確保にとりかからねばならない患者もいる。しかし一通りの処置が終了してふり返つてみると,もう少し落ちついて対応していれば、もう少し基本的な技術を身につけていれば,患者や家族を戸惑わせずにすんだかも知れないと思うこともある。救急医療に関する知識は,より多く蓄積し,より多く体験しておくに越したことはない。
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