特集 排尿自立への援助
頸髄・脊髄損傷患者の排尿自立への援助—その看護過程を明らかにする
田中 靖代
1
1豊橋市民病院整形外科病棟
pp.759-763
発行日 1985年7月1日
Published Date 1985/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921128
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はじめに
脊髄損傷患者の日常生活や社会復帰を考える場合,四肢の運動機能の障害はもちろんであるが,その他に排尿・排便の管理という問題が大きく立ちはだかってくる.
上肢の機能は回復して社会復帰が望まれているのに,日に何度も不自然な形で導尿を受けたり,留置カテーテルでベッドにつなぎとめられていたりすることがよくある.これは患者にとっても看護者や家族にとっても大変煩わしいことであるし,患者の家庭復帰や社会復帰にとって大きな障害となっている.そればかりでなく,不適当な排尿管理は,水腎症や尿路感染等の尿路合併症を引き起こして患者に重大な侵襲を加えることさえある.
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