特集 1年目ナースの危機
危機的状況にいる新人看護婦―現状と求められる対応
若狭 紅子
1,2
1東京女子医科大学看護学部
2東京女子医科大学病院
pp.6-13
発行日 1999年1月10日
Published Date 1999/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900900
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大人の世代から「今の若者は……」という言葉が聞かれるのは,いつの時代も同じことである.最近,基礎看護教育あるいは看護の職場で,若い世代をどう捉えどうつき合ったらいいのかという話をよく耳にする.
看護婦のリアリティショックの問題が取り上げられるようになってから久しいが,ここ数年,職場に適応できない新人看護婦が話題にのぼることが増えてきた.さまざまな身体症状を訴えて外来受診を繰り返す看護婦,不安や抑うつ気分のために職場に出てこれなくなり精神科を受診している看護婦,1か月から3か月の間医師の診断のもとに長期欠勤をしている看護婦,配置転換や退職という形でその職場を離れる看護婦など,職場に適応できないでさまざまな反応を呈している状況がある.本人たちの苦悩の大きさとともに,このような新人看護婦をどのように受けとめ,理解し指導していったらよいのかという,先輩看護婦や看護管理者のとまどいも大きい.
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