ベッドサイドの看護
脳動脈硬化性痴呆患者の看護—食事・排泄の習慣化への援助
中島 冨士子
1
,
上谷 喜代美
1
,
荒井 洋子
1
,
高島 健
1
,
武部 和子
1
1高岡市民病院精神科病棟
pp.795-797
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920823
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はじめに
平均寿命の伸びにより高齢化社会を迎えている今日,痴呆老人は全国に50-60万人いるといわれる.痴呆は治療困難ということから90%が在宅ケアに支えられているが,精神症状が著明になると,家族の手に負えず入院ということにならざるをえない.本症例も,疎通性が悪くどこへでも出歩いたり,拒食傾向を理由に入院となったが,簡単な日常生活行動も満足にできない状態だった.そこで何とか,必要最低限の日常生活行動,すなわち食事・排泄などの習慣化ができないものかと働きかけを行った.その過程と,痴呆老人の看護について学んだことを報告する.
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