ベッドサイドの看護
癌末期患者の看護—治療に不満を抱き,癌の告知をした1例
新野 睦子
1
,
江島 典子
1
,
亀田 やすみ
1
,
田口 とも子
1
,
松崎 みどり
1
1大田病院
pp.1268-1271
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919997
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はじめに
近年,我が国においても癌の告知に関してマスコミで取り上げられるなど注目を浴び,末期患者に対する医療への関心も高まりつつある.我々はこの度,肝切除術施行後,頸椎転移による痛みに悩まされ,治療に不満を抱いた患者に,痛みの軽減と余生を全うできるための援助を中心に行った.しかしあらゆる治療にもかかわらず,患者の不満を取り除くことができず,癌を告知するに至った.
そこで告知前後の患者の心理,家族への働きかけを中心に,この間の経過と援助を振り返って考察し,今後の末期患者への看護の土台としたい.
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