特集 医療ボランティア
ボランティア活動を体験して
筋萎縮性側索硬化症のKさんとのかかわり
矢島 文子
1
1日野市ポランティアセンター
pp.645-648
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919573
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Kさん,55歳,女性.
約10年前から手先に異常を感じ,進行性筋萎縮症と診断された.夫と2人の生活だが,手の不自由が進み,食器を持って食事ができない.他人の手で口に運んでもらわねばならない.時々嚥下障害もみられる.言語障害も進行し,ことばが聞きとりにくくなっている.足の不自由もあり,‘ひざ立ち歩き’も思うにまかせない.トイレも独力では困難,入浴も無理,昼間,夫が出勤したあとの不自由さは筆舌に尽くしがたい.そこで,ボランティアの方々に援助をお願いした.
現在,都立神経病院の‘在宅診療班’による訪問診療と近くの主治医(渡辺医院)の密接な連係のもとで,地域(日野市)のボランティア(主婦)の訪問援助を受けながら,夫と娘さん(隣に住む)が介護に当たっている
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