ベッドサイドの看護
重篤な呼吸困難を呈した筋萎縮性側索硬化症患者の看護
有村 喜代子
1
1国立泉北病院神経内科
pp.72-75
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919142
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はじめに
筋萎縮性側索硬化症(以下,ALSと略す)は,運動神経系統を選択的に侵す進行性の神経疾患で,難病の1つに指定されており,薬物療法にも大した期待が持てないのが現状である.このような治癒見込みのない患者の生命の維持を可能にしているのは,患者自身の生に対する意欲と,家族の温かい励まし,そして,医療従事者による行き届いた治療および看護であると言えよう.私たちは,ALSの末期状態に脳出血を合併し,重篤な呼吸困難を呈した患者の看護を通して,観察の重要性と症状の変化の早期発見,早期処置の必要性を再認識する機会を得たので報告する.
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