特集2 ウイルス肝炎をどう防ぐか
ウイルス肝炎の予防と治療
鈴木 宏
1
1山梨医科大学
pp.45-49
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919137
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ウイルス肝炎は,古くから肝炎ウイルスにより起こると考えられていながら,肝炎ウイルスの分離・同定が困難だったため,長い間ウイルス学的な面からの研究が行われなかった.1965年Blumbergらによるオーストラリア抗原の発見を契機として,肝炎ウイルスの研究が進み,現在ではA型肝炎ウイルス(HAV)およびB型肝炎ウイルス(HBV)の分離・同定が可能となっている.
さらに血中HA抗体,とくにIg M-HA抗体の測定によりA型肝炎,血中HBs抗原の測定によりB型肝炎が確定診断されるとともに,A型肝炎,B型肝炎のいずれにも属さない非A・非B型肝炎の存在が明らかにされている.
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