特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略
ウイルス肝炎の正しい理解
肝炎ウイルス感染に対する予防と対策
中山 伸朗
1
1埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
pp.258-262
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223100
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ポイント
●A型肝炎ウイルス(HAV)に対する抗体の保有率が低下し,急性肝炎を発症して重症化する高齢症例が報告されており,注意を要する.
●B型肝炎ウイルス(HBV)に対しては母子感染防止対策が奏功し,垂直感染が防がれたことで若年者のHBVキャリア率は著明に低下した.
●成人間の感染において一定の割合で慢性化するgenotype AのHBVがわが国に定着し,若年者を中心に,国民は水平感染によるB型慢性肝炎のリスクに晒されている.
●C型肝炎ウイルス(HCV)に対しては,ワクチン開発に向けた研究が国内外で進められている.
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