難病—在宅ケアの実際・11
難病患者の援助体制を確立するために
山手 茂
1
1東京都神経科学総合研究所社会学研究室
pp.1281-1284
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918042
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本年2月号から連載が始まったこの難病──在宅ケアの実際’は,今回が最終回である.編集部から‘社会学の立場からみて,しめくくりを’という依頼を受け,安うけあいして執筆にとりかかったが,筆者にできることは,行われるべきしめくくりのうちのごく一部にすぎないことに気づいた.最も重要なしめくくりは,読者のひとりひとりが,報告された実践の経験とそこから引き出されるケアの方法・技術を学びとることである.社会学研究者である筆者にできることは,在宅ケアの実践がどうしたら全国に普及し,同じ深刻な状態にある難病患者すべてに援助の手がさしのべられるようにすることができるか,という課題を社会学的な観点から考えてみることである.
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