ステップアップ
―救急外来における―トリアージ体制確立に向けた取り組み
豊田 裕美
1
1武蔵野赤十字病院看護部
pp.917-921
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100197
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
トリアージとは,災害医療から生まれた用語であり,多数の患者が同時に存在する場合に,個々の患者の重症度・緊急性を判断して治療の優先順位を決めることである.海外では,病院の救急外来でトリアージ・プロトコールやガイドラインが制定され,トリアージ認定看護師によるトリアージが実施されている.一方,日本では,各病院独自のトリアージマニュアルを作成しているところもあるが,教育体制が確立されておらず,救命救急センターにおけるトリアージの重要性が指摘されている.
武蔵野赤十字病院(以下,当院)では,救急外来におけるトリアージ体制確立に向けての取り組みを2002(平成14)年より行なっており,高い成果を上げている.看護師のトリアージが徹底して行なわれるようになると同時に,さまざまな問題も浮き彫りになってきた.
本稿では,当院のトリアージに対する取り組みを紹介するとともに,トリアージを行なう看護師が抱える問題と,今後の課題について述べる.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.