グラフ
ぜん息なんかに負けないぞ
早川 しん
1
1横浜市立二ツ橋学園
pp.1210-1213
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918028
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外は雨がシトシトと降り膚寒く 思わず手をポケットに入れてしまいそうな日 二ツ橋学園(横浜市瀬谷区二ツ橋町470 園長・津金豊常)のぜん息児は パッと裸になって毎日の日課となっているぜん息体操を始める.ぜん息なんてどこにあるの という顔をして子供たち同士で大きな声を掛け合いながら 裸の体を乾布まさつで鍛える.体育館は子供たちの元気な声で満たされる.
どの子供の顔をのぞいても ぜん息の重荷を負い いつ発作が起きるかも分からないという爆弾をかかえている患児とは思えない明るさに満ちている.発作が起きない限りは 彼らは全くの健康児と同じ.看護側は彼らを病児扱いはしない.少しぐらいぜいぜいしても養護学校(園と廊下を隔ててある)に行かせる.看護婦には患児の健康を全体的に見守る健康管理の仕事が要求されるといえよう.
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