特集 いま看護記録に問われるもの
看護記録の分析と評価(2)—不安のある患者の看護記録について
山口 桂子
1
,
宮崎 和子
2
1筑波大学付属病院看護部
2千葉大学教育学部
pp.1275-1278
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918040
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はじめに
看護記録は患者の身体的・精神的情報をはじめ,看護を計画・実践する上で重要な資料であり,看護チームまたは医療チームの情報の伝達の役割を担うものである.しかしながら,現在の記録は,概してこれらの目的を十分に果たしていると言えないようである.なかでも身体に関する記録に比して,精神的な情報はあまり書かれていないように思われる.そこで看護を遂行するにあたって,精神面へのアプローチのために最も重要となる患者の‘不安’について取り上げ,看護記録に,それがどの程度記載されているかを調査・分析し,さらにその記録が,不安を持つ患者の看護ケアに役立つものとなっているかどうかを検討し,今後の看護記録のあり方について考えてゆきたいと思う.
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