連載 現代看護の諸問題・2
看護婦の健康管理
大山 正夫
1
1日本医労協医療対策部
pp.101-106
発行日 1969年6月1日
Published Date 1969/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917636
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国会の中でも問題に
「一つ実例をあげますけれど,神奈川県の国立久里浜病院ですね。ここに勤務していらっしゃったある婦長さんが,さる3月9日に勤務に忙殺されまして,ほんとうに自殺をした。これは遺書にそのことがはっきり書かれているわけですね。その勤務状態を私は調べてみました。そうしますと婦長さんの勤務日程は一般なみで問題はなかったのですが,2月のある日,東6病棟のAという看護婦さんが配置転換になったわけです。したがいまして,Aさんが受け持つ勤務内容を,そのままそっくり婦長さんが代行するようになりました。そしてその婦長さんの働きというものは2人前,こうしてそれが2月の7日以降,ずっと2人前の働きをやってきたわけです。
私はその内容を詳しく調べたのですけれども,日勤と半日一土曜のかわりに半日という勤務があるのだそうですが,これについては婦長さんの勤務のなかにAさんの勤務内容が含まれますので,表面的には問題ありませんが,その受け持つ仕事の内容は明らかに2人分になるわけですね。もう一つ問題になるのは準夜勤,それが3日。深夜勤これが6日間。つまりAさんの方にはこういう勤務があったわけです。
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