発行日 1949年9月15日
Published Date 1949/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906524
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繪に書いた餅
勞働基準法が施行されまして看護婦は三交代制の勤務をやる事になり,今までの樣な24時間勤務の勞働から開放されて,一應その勤務は民主化されたかの樣に見受けられますが,しかし内容は決してそうではなく,戰爭で荒廢された病院・療養所は設備の不完全な上に最も肝心な看護婦の不足でやはり24時間勤務を豫儀なくされています。勿論その不合理を感じつゝも尊い命を保護するためには,超人的な勞働強化をも敢えてやらなければならない樣な切角の基準法も,繪にかいた餅にすぎないという現状になつています。
では看護婦は全國的に不足しているかというとそうではなく,各病院定員のわくをきめられていて,就職の希望者はあつてもやとえないことと,特に國内關係に於ては低賃金のために就職希望者も少いのでございます。
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