看護の潮 夜間の看護
看護婦の夜間労働—生命と健康を守るために
大山 正夫
1
1日本医労協
pp.43-46
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912931
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ものを考える立場
看護婦の労働条件を改善する運動のたかまりは戦後の組合活動によって全寮制を撤廃させ,通勤結婚,出産の自由を拡大し既婚者が42%を占めるようになってきた現実も加わって,当然「夜間労働」を基本的な問題点としてうきぼりにした。しかし「夜勤があるから看護婦が集まらない,だから夜勤を何とかしなければ」とか「今のままでも時間制度をやりくりすることによって何とか解決するのではないか」というようなあまい考え方では決して事態が改善されるものではない。それは姑息的な「やりくり」にみんなの眼を向けさせ,低医療費政策に協力させる結果となる。したがってあくまで医療の本質に根ざし,患者と看護婦を中心にした立場からこの問題を考えねばならない。
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