東京看護学セミナー・第9回公開セミナーから・1
安楽の技術化を考える・1
川島 みどり
pp.1424-1431
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916804
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看護技術の基本に踏まえなければならない“安楽”の要素は,日常の看護実践の中でどのように意識されているだろう.ばくぜんとした“安楽”をめざす行為を,個々の看護婦の一体験例に終わらせてはならない.何を目ざし,どのように働きかけ,何が得られたのか.具体的な事例の検討を重ねることにより“安楽”の技術化に接近できるのではないだろうか.
しかし,一口に安楽といっても,その受けとめ方はさまざまで,東京看護学セミナーの第9回公開セミナーの参加者が,それぞれ持ち寄った“安楽”に対する考えは多様であった.苦痛や不快の軽減から生きるよろこびに至るまでの心身への援助行為が含まれていた.この大きなテーマを各自がもち続けながら,次のような事例を討論した.
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