学生の広場
安楽死についてアンケート調査から考える
青柳 希多子
1
,
飯沼 敦子
1
,
小林 睦美
1
,
対馬 裕子
1
,
藤原 美帆子
1
,
山口 恵美
1
,
丸山 知子
2
1札幌医科大学衛生短期大学部看護学科
2看護学科
pp.526-529
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900651
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はじめに
従来,「人の死」の考え方は,心臓死が認められており,それは呼吸停止,心停止,瞳孔散大および対光反射消失の3徴候が通説とされていた1).しかし,医学の進歩と高度医療の発達により,心肺機能停止の時点を特定することが困難となり,脳死の判定基準をめぐっての議論や尊厳死,安楽死などさまざまな状況における人の生と死が社会的問題になってきた.
その中で,安楽死について阿南は,「人命が尊厳であるなら,死期の迫った患者を死ぬまで苦しませておくことは,かえって非人道的である.むしろそのような限界状況にある場合は,死期を早めて楽にしてやる方が人道的だとさえ考えられる」2)と述べている.
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