連載 看護のための集団力学入門・12
意思疎通の構造
岡堂 哲雄
1
1聖路加看護大学
pp.376-382
発行日 1973年3月1日
Published Date 1973/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916604
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相互作用の観察
家庭や職場などの集団のなかで人びとは,自分の気持ちや考えをほかの人に伝えようと努めている.どんな集団であっても,そのなかの人びと相互の間に意思の疎通が妨害されたり,伝達手段が僅少になったりすると,集団の機能は停滞してしまう.だから,その集団を発展させようと望む人や指導的な地位を占める人は,どうすれば人びとの間の交互作用や意思の疎通が十分に営めるかで頭を痛めることになる.
病棟看護婦は,受け持ちの患者が示している態度や行動を知覚し,その底にひそむ願望やニードを理解しようとするばかりでなく,彼女自身のことばや行動によって治療的意図を伝えようとしている.
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