リハビリテーション看護を考える・6
合併症と早期離床
上田 敏
1
1東大病院リハビリテーション部
pp.790-792
発行日 1972年6月1日
Published Date 1972/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916357
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これから何回か続けてリハビリテーションにおける看護の実際的・技術的な問題を各論的にとりあげていきたい.ただその場合でも,でき上がった技術として,“こういう時にはこれをする”という,いわば教科書的な記述をつらねていくのではなく,なぜそうしなければならないのか,もしそうしなかったらどういう悪い結果になるのか,をできる限り同時に考えていきたい.また,当然のことながら,同じことをやるにもいろいろな異ったやり方(ヴァリエーション)があるはずなので,固定的でない,臨機応変の応用がきくようなやり方を考えていってみたい.
いうまでもないことながら,技術を技術としてのみ教えられて,それをその通り忠実に実行するのはテクニシャン(技術家)の段階であり,専門職(プロフェッショナル)には,それを越えて,技術の本質の理解に立って,状況に応じて技術をえらび,それに適切なヴアリエーションを与えることのできる能力が要求されるからである.
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